2026年 04月 07日
清浄歓喜団 |
せいじょうかんきだん、とパソコン入力したら、
清浄寒気団と変換された。
清浄歓喜団
という不思議な名前の揚げ菓子の名前は、なんだか昭和の暴走族の名前みたいだと思ったのだけど、はずれているかな。
こどものころ、父がどこからかいただいてきた菓子がこれであった。
ふたつみっつ、油じみのついたざら紙に包まれていた。
なぜか孫悟空を想像した。
こどもだったわたしにも、それがもともとは大陸のものであるのを察したのか。
固く香ばしい黄金色の”から”は巾着袋のようで、ザクロのような母体の上はひねりあげて、さらに開いて弁をいくつかに等分に分けてねじっている細工が凝っていた。
中身は餡だったと思うが、当時のわたしは餡菓子を好まなかったのでその味を格別好んだ訳でもなかった。
それでも、その後は一度も見たことも食べたこともなかったけれど、あの菓子はなんだったのだろうか、という思いは消えなかった。
父にあの菓子はなんだったのか、と尋ねて、何のことかさっぱりわからないという顔をしていたが、上記のように説明すると、ああ、そんなものがあったなあ、どこでもろうたんやったかなあ、と目を細めた。
それが何という菓子かというのをつきとめたのはごく最近のことだ。
それが清浄歓喜団という、菓子の名前とは思えないものだった。
奈良時代、遣唐使が伝えた唐菓子(からくだもの)。
聖天さまの好物のお供え菓子。
米粉と小麦粉を練った皮に、七つの香(シナモン、クローブ、胡椒、白檀、竜脳など)、松の実、胡桃、芥子種、胡麻などが餡として詰まっている。
皮で餡を包んで封をするとき、八葉の蓮華を表すべく八折りにひねる。
それをごま油で20分も揚げるのだそうだ。
現在、京都の”亀谷清永”でしか販売されていないらしい。
これをいつか作ってみたい。
作れないことはないだろう。
遣唐使が長い船旅に携えたものだから、それほどにじっくり揚げて餡にスパイスを閉じ込めて腐りにくくしたのだろうか。
香には宗教において清めるとか意味のあることでもあるだろうが、それらが防腐剤として効果があることは、ほかの文明でも共通している。
千年もの昔に唐で作られて、日本にやってきた菓子。
*写真は亀谷清永さんのサイトから拝借した
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by ymomen
| 2026-04-07 00:56
| お菓子
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