2026年 02月 14日
薔薇は薔薇でも |
このところ使っている布バッグはコーデユロイの茶に小さい赤い薔薇が散っているプリント。
内布は茶でジッパー付きのポケットがついている。
20年くらい前に、Old Navyのクリアランスで買った数ドルの安物で、容量、軽さ、肩にかける手提げの長さもちょうどよくて、わたしの背格好とのバランスもいい。
先日の旅行時、SAKの小さな皮バッグを持参して現地で使っていたら、表面がぽろぽろ剥げてきて、本皮ではなかったのかと疑ったら、皮には間違いないのだけれど、加工があまりにも安かったらしい。
ずっと使わなかったバッグで、旅先だから、ちょっと洒落ようという魂胆が外れた。
もうひとつの同ブランドの赤い斜めかけバッグもそうなった。
革製品にも悪質なものがある。
すべてを信用できない。
SAKはかぎ編みのバッグで人気のでたブランドだから、皮製品には甘いのか。
そんな落胆があると、安い布ものは洗濯もきくし、かさばらないし、これでじゅうぶん、と思う。
旅先ではなおさら勝手もいい。
布封筒みたいなマチもないバッグ。
こどものころ、ピアノ教室にハノンとバイエルを入れて通ったようなバッグだ。
コーデュロイのと同じ寸法で縫った。
コーデュロイよりも薄い生地なので頼りない。
キャンヴァスのほうがよかったか、とも思うけど、こういうペラペラなのもそれでよし。
それでも内側にたっぷりサイズのポケットふたつ縫いつけた。
内布は白にピンクの小さな薔薇がちりばめられているプリント。
田舎っぽい花柄プリントが好きで、もちろん薔薇も好きだけど、薔薇柄のなかでもイギリスっぽいものと、そうでないMade in C*っぽいものに分かれる。後者もそれなりの魅力があるのだけれど、造花みたいなうらぶれた雰囲気がある。
どこでそれらが分かれるか。
薔薇は薔薇でもどこか違う。
安物のビニール、あるいはオイル加工を施したテーブルクロスみたいな古臭い花柄生地で作る小さなバッグも、こどものおもちゃみたいでいいな、と思う。
ピアノはまず母が教えたけれど、厳しさに抵抗したら、よそで習えと市外のピアノ教師の家にバスで通った。
それでもいやで、家を出てもピアノのレッスン先には行かなくなった。
一緒に通った子に小学校の間、ずっといじめられた。
バスには乗って、行先に近い団地に住んでいた、かつてうちに務めていたひとのところに遊びに行っていた。
”本郷のお姉ちゃん”と呼んでいたそのひとは結婚して赤ちゃんに恵まれて、その子と遊んで家に帰るバスの時刻を待っていた。
しばらくしたら、ばれた。
託された月謝も使い込んだのだから、犯罪だ。
母の怒りはすごかった。
あんなに怒った母を見たことがなかった。
そのあと、魚屋のともだちが通っていた市内のピアノ教師へ行かされた。
それでもやっぱり続かなかった。
いまになったら、続ければよかったと後悔。
わたしをいじめたその子の両親は早くに他界したのを知ったとき、わたしが恨んだせいかと思って怖かった。
いまも、ちびた先の丸い赤鉛筆を見ると、楽譜に注意書きされた記憶につながる。
by ymomen
| 2026-02-14 01:57
| 布と糸あそび
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Comments(2)
Momenさん、こんにちは!
私も小学生の頃 ピアノのバイエルをそんなシンプルな布バッグに入れて教室に通っていました。それを母が縫ってくれたのか、既製品だったかは覚えていないんですけどね。
最近よく見かける投稿が 誰もが知るブランドのバッグが今やオリジナル国の職人の手で作られているのではなく C国などで制作されていて一つ何千ドル、何万ドルもの値段で売られるバッグが実際は労賃を含めて100ドルもしないと言う内容でした。
私も小学生の頃 ピアノのバイエルをそんなシンプルな布バッグに入れて教室に通っていました。それを母が縫ってくれたのか、既製品だったかは覚えていないんですけどね。
最近よく見かける投稿が 誰もが知るブランドのバッグが今やオリジナル国の職人の手で作られているのではなく C国などで制作されていて一つ何千ドル、何万ドルもの値段で売られるバッグが実際は労賃を含めて100ドルもしないと言う内容でした。
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> Ziggyusさん
おはようございます。
こどものころ、誰もがこんな布バッグ、持っていたでしょうか。
中学生のころに学生カバンとともに使っていたチャーリーブラウンサブバッグが、いまもわたしとともにあります。
手提げの部分が擦り切れていますけど。
そういうブランドのバッグ、本国で縫製されるものがあるのでしょうか。
”違うもの”になり下がったようですよ。
たとえそれが”偽物”として売られていても、それでかまわないというひともいるようですし。
そういうブランドのプリントを模したパターンでありえないものまで市販されているのは、もうジョークなんでしょうね。
おはようございます。
こどものころ、誰もがこんな布バッグ、持っていたでしょうか。
中学生のころに学生カバンとともに使っていたチャーリーブラウンサブバッグが、いまもわたしとともにあります。
手提げの部分が擦り切れていますけど。
そういうブランドのバッグ、本国で縫製されるものがあるのでしょうか。
”違うもの”になり下がったようですよ。
たとえそれが”偽物”として売られていても、それでかまわないというひともいるようですし。
そういうブランドのプリントを模したパターンでありえないものまで市販されているのは、もうジョークなんでしょうね。



