2025年 12月 12日
Pfeffernusse ・もうひとつのスパイスクッキー |
先週焼いたPepperkaker(ペッパーカーカー)は家族や友人に大好評ですっかりなくなった。
残り少なくなるほどに旨かった。
では、家族にしてみれば今度は趣向を変えて違うタイプのクッキーを、と期待しているのだろうが、わたしはもっとスパイスクッキーを極めたい。
モラシスとスパイスが熟成した、深い味わいを求めたい。
ドイツのクリスマスクッキー、pfeffernusse(フェファヌーサ)を焼いた。
レシピをあちこちの本で見たけれど作ったことがなかった。
改めてレシピを見直したら、アメリカのジンジャーブレッドやペーパーカーカーとよく似ている。
使うスパイスが重複していたり、加わったり、バターや卵の量が違ったり、モラセスに加えて蜂蜜が加わったり、あるいはモラセスの代わりに蜂蜜を使うなりのヴァリエーションがある。
フェファヌーサのなかでもさまざまなレシピがある。
生地そのもののほかに、アイシングをかけないもの、粉糖をまぶすもの、アイシングで片面をすっかり覆うもの。
スパイスの組み合わせを比べるうち、夫の義母方のシリア料理の肉料理に使うスパイスの取り合わせにそっくりなのに気がついた。
親族内で”シリアンスパイス”と呼んでいるものは、黒胡椒、オールスパイス、シナモン、ナツメグ、クローブを決まった割合で合わせるもので、葡萄の葉の肉詰め、シシカバブ、キビと呼ぶラムの挽肉団子などに使い、それらを焼くと独特の芳香が立ち上り食欲をそそる。
調理中からみな鼻をひくひくさせながら、もうグレープリーブズは食べごろじゃないかな、などと待ちきれなくて大鍋の蓋をあけて、ひとつふたつ、味見という言い訳をしてつまみ食いをする者がいる。
叔母の誰かと再会するとき、自分で調合したスパイスの瓶を手土産にすることもある。
わたしも調合したスパイスをジャムの瓶に常備しているが、気がつくと底をついているから、そういうものはうれしい。
シリアンスパイスが常にたっぷりあると安心していられるのだ。
サウジアラビア出身のジモールもお母さんの調合したスパイスを常備している。
味見したら、似ているけどシリアンスパイスとは違う。
その家の、お母さんの、調合があるのだ。
それぞれのスパイスを計量しないで、いっそシリアンスパイスを小麦粉に混ぜてもよさそうな気もする。
そうして菓子にしたら、夫の親族に喜ばれそうだ。
シリアンスパイスに、カルダモン、アニスを加えた。
モラセス、蜂蜜、ブラウンシュガー、バターを煮溶かして卵を加えたものを粉類と合わせる。
小麦粉にライ麦を少し混ぜた。
焼いて完全に冷める前に粉糖にくぐらせる。
これも焼いた翌日から数日過ごして旨味が増す。
モラシス、ブラウンシュガー、蜂蜜の量が粉に対して多く、そのうえ粉糖を被るので甘すぎはしないかと懸念したが、ちょうどいい。
濃い珈琲にあう。
珈琲を飲まない家族はミルクと食す。
胡桃とビー玉の間の大きさで、粉糖で覆われているからスノーボールクッキーみたいだ。
ちょっと柔らかい食感。
スパイスが効いていて、あとを引く。
生地を合わせてから一晩冷蔵庫で寝かして焼くが、型抜きがないのが手間いらず。
小麦粉 480g
ライ麦粉 50g
ベーキングソーダ 小匙1
ベーキングパウダー 小匙半分
塩 小匙半分
黒胡椒 小匙1
シナモン 小匙2
クローブ 小匙1
ナツメグ 小匙半分
カルダモン 小匙半分
アニス 小匙1
以上をボウルに入れて混ぜておく(A)
バター 110g
ブラウンシュガー 220g
モラシス 170g
蜂蜜 80g
以上を小鍋で弱火で溶かし、冷めたところに卵とアニスオイルを加える(B)
卵1
アニスオイル
AにBを加えて、へらで合わせ、3等分にしてワックスペーパーに平たく包み、冷蔵庫で一晩寝かせる。
包丁でさいころ状に切り、手のひらで丸めて、パーチメントペーパーを敷いたクッキーシートに並べ、180℃のオヴンで10分焼く。
焼けたら10分ほど待ち、粉糖にくぐらせる。
記したよりも、わたしはスパイスを増やす傾向がある。
特に胡椒は倍入れた。
今の季節、ヴァイリス予防のためにも効用があればいいという期待もあるし、味覚の面でも好むから。
ライ麦粉の存在は食べてわからない。
日にちが経ったらわかるかしら。
もっと割合を増やしてもよかった。
Pfeffernusseは英訳すると、pepper nutsだそうだ。
この菓子に似たものを30年前に訪れたドイツ土産に持ち帰ったが、そう旨いとは思わなかったのは、既成品だったせいか。
荷物の中で半分潰れてしまったせいか。
それから自分で焼いてみようとは今回まで思わなかった。
これもまたバターや糖類を鍋で煮溶かして粉に加えるだけのことで、バターを練ったりという手間さえもかからないのであっという間にできる。
型抜きクッキーも目を惹くけれど、スノーボールもかわいらしい。
セロファン袋にいくつか詰めてお使いになる。
by ymomen
| 2025-12-12 02:50
| お菓子
|
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|
Comments(9)
これは、絶対においしいと伝わります!
私もスパイスは多目が好きです。
私もスパイスは多目が好きです。
1
momenさん、こんにちは!
粉砂糖たっぷりの表面の写真を見るとスノーボールクッキーかと思いましたが、生地の写真を見るとやっぱり違うんだとわかりました。 スパイスの入ったクッキーなんですね。 普段クッキーに黒コショウやシナモン、ナツメグやクローブ、カルダモンやアニスを使う事がない(というかカルダモンやアニスなど一度もつかったことがありません)のでどんな味なのか想像ができません。 momenさんは結婚当初からこんな風にご親戚の方達の影響でスパイスに詳しいんですね。
粉砂糖たっぷりの表面の写真を見るとスノーボールクッキーかと思いましたが、生地の写真を見るとやっぱり違うんだとわかりました。 スパイスの入ったクッキーなんですね。 普段クッキーに黒コショウやシナモン、ナツメグやクローブ、カルダモンやアニスを使う事がない(というかカルダモンやアニスなど一度もつかったことがありません)のでどんな味なのか想像ができません。 momenさんは結婚当初からこんな風にご親戚の方達の影響でスパイスに詳しいんですね。
> Ziggyusさん
おはようございます。
スパイス、どちらかというと苦手なようですね。
寒いときにこういうのを好むのは、抗ウイルス効果を狙う目的ではないかと常々思っています。わたしがそういうのを好むのもまた、風邪をひきやすいとか、喘息持ちの体質が自然と求めているのではないかとも思っていました。
でも中東の暑い気候でもこういうものを好むのは寒暖に関係ないのかもしれませんね。
暑いところでは食べ物の痛みが早いから、スパイスで殺菌したり保存を効果的にしたりということもあるでしょうね。
スパイスに馴染み始めると、薬物のように、もっともっと、と求める傾向があるようです。
珈琲を飲むのに、もっと濃いのを求めるのと同じかもしれません。
おはようございます。
スパイス、どちらかというと苦手なようですね。
寒いときにこういうのを好むのは、抗ウイルス効果を狙う目的ではないかと常々思っています。わたしがそういうのを好むのもまた、風邪をひきやすいとか、喘息持ちの体質が自然と求めているのではないかとも思っていました。
でも中東の暑い気候でもこういうものを好むのは寒暖に関係ないのかもしれませんね。
暑いところでは食べ物の痛みが早いから、スパイスで殺菌したり保存を効果的にしたりということもあるでしょうね。
スパイスに馴染み始めると、薬物のように、もっともっと、と求める傾向があるようです。
珈琲を飲むのに、もっと濃いのを求めるのと同じかもしれません。
いただきにお伺いしたい!
自分の好みで作ったものもおいしいのですが、自分のこだわりで作られた、手作りの焼き菓子を分けて頂けるのは、これもなかなか贅沢ですよね。
おいしそうなお菓子やパンをご家庭で食べられるご家族が羨ましいです!
自分の好みで作ったものもおいしいのですが、自分のこだわりで作られた、手作りの焼き菓子を分けて頂けるのは、これもなかなか贅沢ですよね。
おいしそうなお菓子やパンをご家庭で食べられるご家族が羨ましいです!
> foojilyさん
いらしていただきたい!
でもあなたもいろいろ作っていらっしゃる。
わたしも自分が食べたいからいろいろと工夫するんですけど、家族もそれにならされて、市販の菓子は変な後味がするとか、甘すぎるとか気がついてきたようなんですよ。
いらしていただきたい!
でもあなたもいろいろ作っていらっしゃる。
わたしも自分が食べたいからいろいろと工夫するんですけど、家族もそれにならされて、市販の菓子は変な後味がするとか、甘すぎるとか気がついてきたようなんですよ。
もめんさん、やっと材料が揃い今朝クルクルと丸めて焼きました。
アニスオイルが手に入らないので、無しで作ったのですが、アニスの香りがもっと強くても個性が出て良さそうです。オイル探してみます。
溶かした砂糖でコーティングした市販のものを食べたことがあります。最初の一口の「シャクッ」とした歯ごたえが、砂糖のコーティングだからと思っていたら、クッキーの生地の歯ごたえだったと自分で作ってみて分かって、目からウロコでした。これは、癖になります。
もめんさんのこの記事を読んでから、ずっとずっと作りたかったので、今日は作れて嬉しいです。記事の続編を読むたびに、「食べたい欲」が刺激されてウズウズしていました(笑)
アニスオイルが手に入らないので、無しで作ったのですが、アニスの香りがもっと強くても個性が出て良さそうです。オイル探してみます。
溶かした砂糖でコーティングした市販のものを食べたことがあります。最初の一口の「シャクッ」とした歯ごたえが、砂糖のコーティングだからと思っていたら、クッキーの生地の歯ごたえだったと自分で作ってみて分かって、目からウロコでした。これは、癖になります。
もめんさんのこの記事を読んでから、ずっとずっと作りたかったので、今日は作れて嬉しいです。記事の続編を読むたびに、「食べたい欲」が刺激されてウズウズしていました(笑)
> foojilyさん
作られましたか!
アニスオイルは、こちらではクラフトショップのキャンデイを作る材料として売られています。
あるいはエッセンシャルオイルのアニスオイルとしても見つかります。
エッセンシャルオイルは食べるのはいけないといわれていますが、わたしはオレンジ、レモン、アニス、ジンジャー、など菓子に使っています。
あとの記事で調節したように、卵ふたつで作られましたか?
そのほうが焼きあがったクッキーがいつまでも柔らかくてわたしは好きです。
回を重ねて焼くうちに、いくらか小さく丸めています。
なぜか小さいほうがおいしいと思います。
このクッキーだけは冷蔵庫から出してすぐでは、硬すぎるし、スパイスの風味がはっきり味わえないように思えます。
常温でいただくのがいいです。
日をおくごとにますますおいしくなりますよ。
ただそちらではもしかしたらこちらの夏の気温なのかな、という心配はあります。
また、焼くうちにスパイスを増やしてもいて、万人受けするとは言えないのですが、同類を見つけたら、そのひともまた夢中になっています 笑
作られましたか!
アニスオイルは、こちらではクラフトショップのキャンデイを作る材料として売られています。
あるいはエッセンシャルオイルのアニスオイルとしても見つかります。
エッセンシャルオイルは食べるのはいけないといわれていますが、わたしはオレンジ、レモン、アニス、ジンジャー、など菓子に使っています。
あとの記事で調節したように、卵ふたつで作られましたか?
そのほうが焼きあがったクッキーがいつまでも柔らかくてわたしは好きです。
回を重ねて焼くうちに、いくらか小さく丸めています。
なぜか小さいほうがおいしいと思います。
このクッキーだけは冷蔵庫から出してすぐでは、硬すぎるし、スパイスの風味がはっきり味わえないように思えます。
常温でいただくのがいいです。
日をおくごとにますますおいしくなりますよ。
ただそちらではもしかしたらこちらの夏の気温なのかな、という心配はあります。
また、焼くうちにスパイスを増やしてもいて、万人受けするとは言えないのですが、同類を見つけたら、そのひともまた夢中になっています 笑
アニスオイル、「食用」でなくてもいいのならば、エッセンシャルオイルは目にしました。風味程度の少量ならば、口にしても大丈夫でしょうね。これは注文して、また作らないと!アニスの風味が増すと、パンチがでてきますよね。
もめんさんの一番最初の記事、オリジナルのレシピに沿いました。一番最初の作る時は、レシピに沿って、安全な道を進みます(笑)卵を増やした方が、焼き上がり確かにもう少しフワフワしそうですね。
次回は、アニスオイルと卵2つで作ります。こうやって、自分好みに改良できるのが、家で作る醍醐味ですよね。
記事を読ませていただきながら、作って食べたくてウズウズしていたので、「作りました!」の報告がやっとできて嬉しいです🤩
もめんさんの一番最初の記事、オリジナルのレシピに沿いました。一番最初の作る時は、レシピに沿って、安全な道を進みます(笑)卵を増やした方が、焼き上がり確かにもう少しフワフワしそうですね。
次回は、アニスオイルと卵2つで作ります。こうやって、自分好みに改良できるのが、家で作る醍醐味ですよね。
記事を読ませていただきながら、作って食べたくてウズウズしていたので、「作りました!」の報告がやっとできて嬉しいです🤩





