2025年 10月 17日
蝶は何処へ行った |
珍しく夫がついてきた散歩。
見事な蝶が歩道の真ん中に停まっている。
人通りの少なくても、わたしたちのように犬連れでの往来もあるのに、どうしてこんなところに。
好んでそこにいるというよりは、立ち往生している、という感じだ。
携帯電話を近づけても、ゆっくり羽を広げたり閉じたりして、さあ、どうぞお撮りなさい、という感じなのだ。
人や犬に踏まれないところに移動させてやりたいが、飛ばないわけもなかろうし、ヒトがお節介するのは迷惑だろうと思った。
こんなに艶やかな羽をいつか近くでじっくり観察したいと思っていたけど、これほどに不自由な姿を目の当たりにすれば痛々しくて、やるせない。
翌日、ほぼ同じところに、まだその蝶がいた。
ずっと24時間そこにいたのか。
よくよく見れば、羽の端が折れている。
これで飛べないのか。
移動させてやるべきかどうか迷って、そのまま去った。
その翌日は見なかった。
誰かが移動させてやったのか、自ずから飛べたのかわからない。
そしてきょう。
きのうは見過ごしたのかもしれないと、あのあたりの歩道を目を凝らしてゆっくり歩いた。
やっぱり見つからなかったかわりに、ふわりとあの蝶そっくりな一羽がわたしたちのまわりを飛んだ。
あの子が飛べるようになったのかしら。
そうならうれしい。
by ymomen
| 2025-10-17 01:39
| アメリカの季節 秋
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