2025年 10月 04日
ジャンは見ていた |
”あなた、だいじょうぶ?
このところ、朝坂から下りてこないけど、病気でもしてるの?”
ジャンからのテキスト。
夏の間は、起床後、真っ先にすることは犬の散歩で、寝坊のわたしがのんびりしていると、暑くなって出られない。
涼しくなって、空気が温もってから出かけるようになったのだ。
ジャンがサンルームで朝食を摂るころに、わたしが坂から犬と下りてくるのを毎日眺めていたのだ。
彼女からは見えても、こちらからは見えないから知らなかった。
ラルフが亡くなって1年。
ラルフは夫によくしてくれた。
ジャンはわたしよりも年上でも少女みたいな愛らしいひとで、ラルフがいなくなってどんなに寂しいことだろう、わたしたちが力になれることなら、と庇う心つもりでいても、ジャンにわたしが見守られていることに気がついて、泣きたくなった。
ジャンにしてみたら、ラルフのぶんまでわたしたちの面倒見なくっちゃ、と思っているのかもしれない。
ああ、
としばらく心臓に手をあててから、散歩の時刻をずらせた理由を説明して、
”ピッツアと、ジェラート、食べに行かない?”
と返信したら即答。
ジャンのピッツアは、ソーセージ、オリーヴ、ペッパロニがたっぷり乗っている。
わたしのはエクストラチーズのみ。
わたしは両指先ですくうように持ち上げて齧りつくのに、ジャンはフォークとナイフで丁寧に切りながら食べて、彼女が半分食べきれないうちにわたしは食べてしまって、ゆっくりでいいのよ、急がないでね、と宥める。
その日のジェラートのメニューにはわたし好みのがなくて、珈琲を頼んだけど、ジャンはやっぱりチョコレートのジェラート。
この日も古代文明の話をした。
夫とあきらにいちばん大きいピッツアを持ち帰った。
ペッパローニとエクストラチーズ。
もちろんふたりで一度に食べられないけれど、丸ごとのケーキをもらうよりもうれしい光景だ。
特大チーズピッツアって、どうしてこうも幸せな姿をしているんだろう。
箱のデザインも好き。
空になっても捨てたくないほど好き。
チーズの油染みがついている姿まで好き。
また今度ね、というのを繰り返している。
散歩の途中に、昨年までは必ずポーチの椅子に深く腰掛けて珈琲を飲んでいた隣人が、この夏は見なかった。
芝は相変わらず手入れされているけど、彼の姿がない。
娘らしい女性も見ない。
by ymomen
| 2025-10-04 00:52
| ともだち
|
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Comments(4)
何だか小説の中のお話しのようです。情景が目に浮かぶようでした。自分が気づかないところで、自分のことを気にかけてくれる人が家族以外にいるって、とても嬉しいことですよね。
1
momenさん、こんにちは!
ご近所さんでこんなに気にかけてもらって 仲良くなさっているのは羨ましい気がします。 わたしの今の家は越してきて10年あまりが経つのに、顔見知りで名前も知っていて、家の前で顔を合わせるとちゃちゃっとおしゃべりをしたりはするものの、一緒に何かをするという事はありません。
私達の歳になると、しばらく見かけないと まず体調壊したのかな?っという風に思ってしまうのもアルアルですね。
ピザ、私も沢山具ののったのも、マルゲリータも、チーズのみのシンプルなのも好きです!!
ご近所さんでこんなに気にかけてもらって 仲良くなさっているのは羨ましい気がします。 わたしの今の家は越してきて10年あまりが経つのに、顔見知りで名前も知っていて、家の前で顔を合わせるとちゃちゃっとおしゃべりをしたりはするものの、一緒に何かをするという事はありません。
私達の歳になると、しばらく見かけないと まず体調壊したのかな?っという風に思ってしまうのもアルアルですね。
ピザ、私も沢山具ののったのも、マルゲリータも、チーズのみのシンプルなのも好きです!!
ziggyさん
隣人とは、きっかけがないとなかなか親しい付き合いに踏み出せないような気がします。
この前の家では、みながこの宅地に引っ越してきたひとばがりだったので、ことあるごとに集まっていましたが、人が入れ替わるにつれてそんなこともなくなりました。
こどもを通してのつきあいがなくなると、ますますつきあいが希薄になってきました。
ピッツア、好きです。
ステーキも好きだけど、いちばん好きなもののなかに入ります。
隣人とは、きっかけがないとなかなか親しい付き合いに踏み出せないような気がします。
この前の家では、みながこの宅地に引っ越してきたひとばがりだったので、ことあるごとに集まっていましたが、人が入れ替わるにつれてそんなこともなくなりました。
こどもを通してのつきあいがなくなると、ますますつきあいが希薄になってきました。
ピッツア、好きです。
ステーキも好きだけど、いちばん好きなもののなかに入ります。



