2025年 05月 13日
Bee Sting Cake/Bienenstich・母の日 |
オヴンのなかでカラメルがぐつぐつ金色に光って滾っている姿を見て、どうしてわたしはいままで焼かなかったのかと後悔した。
手持ちの丸ケーキ型のいちばん大きいのに平たく生地をのばしたつもりなのに、凹んだり盛り上がったりしていて、焼き色がまだらになっているのは、乗せたキャラメルとアーモンドの重さに耐えられなかったせいかもしれないが、それはそれでいかにもおおらかで麗しい。
いくらかキャラメルからめになったアーモンドがこぼれてトフィーになっているのを食べられるのはわたしの特権。
冷めるのを待って横半分にスライスしてからクリームを挟むのが待ちきれない。
蜂蜜もはいっていないのに、Bee Sting Cake、”蜂刺され”ケーキ。
15世紀西ドイツのレシピに由来する。
もともとは、トッピングに蜂蜜を使ったそうだ。
レシピを見つけて何十年にもなるのに焼かなかったのは、パン生地だから二度発酵させなくてはならないし、クリームを挟むから、日持ちしないだろうし、冷蔵庫に残すパンはまずくなるだろうと思ったからだ。
母の日にみあが帰省できないケイトリンとタマラを連れてくるというので焼いた。
パン生地はブリオッシュもどき。
小麦粉500g使うから特大ケーキになる。
ふたつのケーキにしようかと思ったけれど、適当な大きさの型がふたつそろわなかった。
二次発酵時に、アーモンドトフィーを流して焼き、冷めてからカスタードクリームと生クリームを合わせたクリームをはさんで完成。
カスタードクリームはインスタンとのヴァニラプディングミックスを使ったので、その粉末に冷たいミルクを泡立て器でぐるぐる二分混ぜ、凝固したのに泡たてた生クリームを合わせておく。
パン生地
小麦粉 500g
イースト 7g
牛乳 250㏄
砂糖 75g
バター 100g
塩 ひとつまみ
卵 1
ヴァニラ
花子さん(パン焼器捏ね機能)が捏ねてくれた。
牛乳は人肌に温める。
一次発酵させておく。
トッピング
バター 200g
ブラウンシュガー 200g
生クリーム 50㏄
スライスアーモンド 200g
バター、砂糖、クリームを小鍋で溶かしてアーモンドを加えて火からおろし、冷ましておく。
パンを型に入れ、このトッピングを表面に均して、二次発酵させたのを、摂氏210度で25分焼く。
底が外れるケーキ型では、焼く間にキャラメルがしたたり落ちるので、パーチメントペーパーを敷いたクッキーシートを下の段に置いて焼くといい。
クリーム
ヴァニラインスタントプディング 大箱(5.1オンス/144g)ひとつ
牛乳 750㏄
(自家製カスタードクリームでももちろんいい)
生クリームを泡立てたのを好きなだけ。
計らなかったが、400㏄ほど使ったと思う。
この生クリームに砂糖をわたしは加えない。
インスタントプディングの甘みでじゅうぶん。
ヴァニラを加えた。
クリームを挟んで冷蔵庫で2時間休ませてから食べた。
香ばしく焼けたアーモンドとキャラメル、しっとりふんわり柔らかいパン、なめらかなクリームの層のバランスがいい。
インスタントのヴァニラプディングをクリームにつかったけれど、たっぷりの生クリームと合わさっているので、こういう類のデザートミックスに特有のニセモノらしさが気にならない。
本家ドイツではミックス使わないでちゃんとカスタードクリームを作るのだろう。
アメリカにやってくるレシピはこうして簡略化される。
日系アメリカ人が”発明”したジェロ餅というのもあって、人工的な発光系ピンクや黄緑いろの羽二重餅状のを初めて来たときには食べたいと思わなかったが、なかなか面白い発想だ。
ジェロはそうやって国際食文化交流に役立っている、というか、可能なものはジェロで変換している、という現象が愉快である。
すばらしいおいしさだが、たった5人で食べても間に合わない。
みあのほかのルームメイトにも、と持たせたけれど、まだある。
鮮度が保たれる間に食べきれるか。
冷凍できないからにほかに喜んでくれそうなひとに分けてあげよう。
もてなしには、鮭の半身ごと大きなパイレックスで焼くつもりだったけど、焼いた後に魚を切り分けると身が崩れるので切り分けたら、フライパンの面積で焼けると気がついてそうした。
久しぶりに味噌汁も用意したので、大皿にすべて乗せないで、ご飯茶碗、木製汁茶碗、魚用の日本の皿、小鉢にアスパラ(軽く茹でてマヨネーズとチリソース、醤油を混ぜたもので和えて松の実を散らした)によそおった。
旅館の朝食にも劣る簡素ぶりだったけど、ケイトリンもタマラも喜んだ。
眉間に皺を寄せながら懸命に箸で食べた。
みあがスプーンを勧めたけど、いや、箸で食べる、と難しい顔をして食べていた。
母なら誰しもこどもと過ごしたいこの日に、それが叶わない母がいるのに、わたしはみあに加えてケイトリンとタマラが来てくれて申し訳ないほどにありがたい。
昇天した母もまた遠地のわたしを見まもってくれていた。
いまはもう通話もできないけれど、いつもわたしの傍らにいてくれる。
皮膚が薄くなり、骨ばって、血管の浮き出たわが手を見て、母もこんな手をしていたと思う。
編物で目が疲れて、鼻筋の両脇についた鳩の嘴みたいな眼鏡の抑えをあとを鏡で見て、母も眼鏡をとるとこんなふうだった、と母に対面する。
あきらからは電話があった。
今週末卒業式を控えている。
きのうNuggetsは負けた。
92ー87
きのうも乱れていた。
おしまいまで収拾つかなかった。
セミファイナルで2-2.
どうなるか。
次回は明晩オクラホマシテイで。
地元のファンのオーラから遠のく。
by ymomen
| 2025-05-13 00:28
| お菓子
|
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|
Comments(8)
momenさん、
ミヤさんと彼女のお友達に囲まれて楽しい母の日だったようですね。
Bee Sting Cakeというのですね。 初めて耳にしましたが、写真から表面の香ばしさが伝わってきます。
ブリオッシュ風の柔らかなパン生地に、生クリームとカスタード、これは美味しいのに決まってます!! フレンチベーカリーで売っている 私の好きなTarte Tropezienneというお菓子に少し似ている気がします。
いいなあ、ご近所ならお茶にお呼ばれしたいくらいです。
ミヤさんと彼女のお友達に囲まれて楽しい母の日だったようですね。
Bee Sting Cakeというのですね。 初めて耳にしましたが、写真から表面の香ばしさが伝わってきます。
ブリオッシュ風の柔らかなパン生地に、生クリームとカスタード、これは美味しいのに決まってます!! フレンチベーカリーで売っている 私の好きなTarte Tropezienneというお菓子に少し似ている気がします。
いいなあ、ご近所ならお茶にお呼ばれしたいくらいです。
1
今晩は、
美味しそうなのが焼き上がっていますね。
恥ずかしながら私、もう何十年もドイツに住んでいながら、このBienenstichは焼いたことがないのです、
何度も出来合いのは食べてますが...
元々甘いものは自分では作ろうと思わなかったからでしょうか。
てもケーキを焼く機会が増えそうなので、いつか挑戦するつもりでいます。
momenさんには、編み物にせよ、お菓子作りにせよ、色々刺激を貰ってます♥
美味しそうなのが焼き上がっていますね。
恥ずかしながら私、もう何十年もドイツに住んでいながら、このBienenstichは焼いたことがないのです、
何度も出来合いのは食べてますが...
元々甘いものは自分では作ろうと思わなかったからでしょうか。
てもケーキを焼く機会が増えそうなので、いつか挑戦するつもりでいます。
momenさんには、編み物にせよ、お菓子作りにせよ、色々刺激を貰ってます♥
表面がカリッとしていて美味しそうですねえ。
数年前、日本の息子一家を訪ねた時に、息子の妻と娘から声を揃えて「Bienensctichが食べたい」と言われて、しぶしぶ作りました。日本では型が小さいので、小型のしか作れませんでした。
最近、こちらのカフェで久々に食べて、美味しいことに驚きました。中にはさむクリームが決め手のように思いました。
数年前、日本の息子一家を訪ねた時に、息子の妻と娘から声を揃えて「Bienensctichが食べたい」と言われて、しぶしぶ作りました。日本では型が小さいので、小型のしか作れませんでした。
最近、こちらのカフェで久々に食べて、美味しいことに驚きました。中にはさむクリームが決め手のように思いました。
ziggyさん
おはようございます。
ほんと、近くに住んでいたらいいですねえ。
想像するだけで愉しいです。
おいでいただいて、さらに半分持って帰っていただきます。
そのフランス菓子、検索しました。
ほんと、似ています。
クリームはカスタードクリームとバタークリームを合わせたものなのだそうです。
生クリームのケーキが出回る前はバタークリームに飽き飽きしましたが、フランス菓子のレシピを見るとバタークリームのものもあって、意外に思いました。
むかしの日本のショートニングの室温でもだれないバタークリームとは別物なのでしょうけれど。
おはようございます。
ほんと、近くに住んでいたらいいですねえ。
想像するだけで愉しいです。
おいでいただいて、さらに半分持って帰っていただきます。
そのフランス菓子、検索しました。
ほんと、似ています。
クリームはカスタードクリームとバタークリームを合わせたものなのだそうです。
生クリームのケーキが出回る前はバタークリームに飽き飽きしましたが、フランス菓子のレシピを見るとバタークリームのものもあって、意外に思いました。
むかしの日本のショートニングの室温でもだれないバタークリームとは別物なのでしょうけれど。
auriさん
本場のは、最高においしいのでしょうね。
やはりそちらでも人気のあるお菓子なのですか。
職人さんによっていろんなヴァリエーションもあるのでしょうね。
料理も編物も、遊び事です。
難しいことはできませんが、こういうもの欲しいな、食べたいな、やってみたいな、ということをしています。
そういうことに遊んでもらっている。
わたしにはできない、と思っていたことをやってみると失敗でも知らなかったことを習うので愉しいものです。
本場のは、最高においしいのでしょうね。
やはりそちらでも人気のあるお菓子なのですか。
職人さんによっていろんなヴァリエーションもあるのでしょうね。
料理も編物も、遊び事です。
難しいことはできませんが、こういうもの欲しいな、食べたいな、やってみたいな、ということをしています。
そういうことに遊んでもらっている。
わたしにはできない、と思っていたことをやってみると失敗でも知らなかったことを習うので愉しいものです。
Solarさん
そんなに親しまれているお菓子でしたか。
見るからに魅力的ですもの。
大きなケーキで、食べきれないと困惑しましたが、レシピを半分にすればよかったのですよね。
パン生地を捏ねて、発酵させて、という手間なので、小さいものにして焼くのがもったいないように思ったのですが、無駄になるほうがもっともったいないですよね。
でも隣人に助けてもらって、そのうえ喜ばれたのでよかったです。
本場では、挟むクリーム、ちゃんとカスタードクリームを作って生クリームとあわせるのでしょうね。
トッピングのバター200gと砂糖200gというの、多すぎる印象でしたが、そういうものなのでしょうか。
そんなに親しまれているお菓子でしたか。
見るからに魅力的ですもの。
大きなケーキで、食べきれないと困惑しましたが、レシピを半分にすればよかったのですよね。
パン生地を捏ねて、発酵させて、という手間なので、小さいものにして焼くのがもったいないように思ったのですが、無駄になるほうがもっともったいないですよね。
でも隣人に助けてもらって、そのうえ喜ばれたのでよかったです。
本場では、挟むクリーム、ちゃんとカスタードクリームを作って生クリームとあわせるのでしょうね。
トッピングのバター200gと砂糖200gというの、多すぎる印象でしたが、そういうものなのでしょうか。
手元にある、「古典的な」菓子レシピ本によると、同じ大きさのケーキのトッピングとしてバター150g、砂糖100g、生クリーム250ml、アーモンド300gと書かれています。これでも多いですねえ。クリームを挟まない場合もあるようですが、はさむ場合はバタークリームかカスタードクリームと書かれています。先日、食べたのクリームはかなり厚いクリーム層でふんわりしていたので生クリームとカスタードクリームの混合かも知れません。日本でどううやって作ったのか忘れてしまいました。
solarさん
そういうレシピは、時によって編纂されていくものですが、もともとのレシピを知りたい、ということ、よくあります。
むかしのひとの食べたその味を知りたい。
それがいちばんおいしい場合もありますね。
アメリカ人がアレンジしたレシピだから、バタも砂糖も増えたのでしょうか 笑
クリームを挟まないってさびしいな、といったん思いましたが、キャラメルのトッピングがこんなにこってりしないようにして小型に焼いて、冷凍して、食べたいときに半分に切って温めてクリームを挟むってこともできますね。
いま食べてしまわなくちゃ、と急かされなくてすみますね 笑
そういうレシピは、時によって編纂されていくものですが、もともとのレシピを知りたい、ということ、よくあります。
むかしのひとの食べたその味を知りたい。
それがいちばんおいしい場合もありますね。
アメリカ人がアレンジしたレシピだから、バタも砂糖も増えたのでしょうか 笑
クリームを挟まないってさびしいな、といったん思いましたが、キャラメルのトッピングがこんなにこってりしないようにして小型に焼いて、冷凍して、食べたいときに半分に切って温めてクリームを挟むってこともできますね。
いま食べてしまわなくちゃ、と急かされなくてすみますね 笑






