2025年 03月 20日
Ft. Lauderdale |
ルウ叔父の90歳の祝いに近しい者が集まる、という話は数か月前からあった。
ブライアンとブラッドの誕生日も同じだから、同時に祝おう。
義母は4人の息子を勢ぞろいさせたい。
もちろん、行っておいで、と勧めたら、いや一緒に行こうということになった。
老犬を留守番させるのと、不治の”どこにも行きたくない病”もあいまって、今回もまた当日まで気分は乗らなかったけれど、出発したとたん、ココとミルキーのことも(ケイトリンが家で面倒見てくれている)ほとんど心配しないで、楽しんだ。
滞在した借家は、カナルに面した住宅地で、海岸まで歩いて20分ほど。
椰子の樹、緑濃い肉の厚い低木、咲き乱れる花々に囲まれながら歩くのは夢の中にいるようで、義弟、義妹らと喋りながら歩いていればなんということのない距離だ。
どっちみち一緒に過ごす間は喋りあっているのだから、歩いていてもどこかのソファでくつろいでいても構いはしない。
デイヴィッドが見つけた借家には中庭があって、そこにあつらえたガゼボに座って起きぬけのまま珈琲を飲みながらお喋りをしているときりがなかった。
わたしたちだけが2時間遅れた時間帯に住んでいるし、今回もまた最後まで眠っているのはわたしで、寝室のすぐ向こうが中庭だったから、話声で目が覚めた。
きょうだい全員が揃うことは頻繁ではない。
今回連れ合いは、ジョリッサとわたしだけであった。
ジョリッサはいつも元気いっぱいで大好きだ。
ジョリッサはペルーから遊びに来ている姉のジェシカを伴った。
わたしにとって、彼女との再会はジョリッサの結婚式いらいだから25年ぶりのこと。
今回わたしたちはこどもたちを同伴しなかった。
きょうだいと連れ合いだけというのははじめてのことだ。
ほかの親族はそこからさらに20分ほど離れた郊外の大きな借家に集まっていた。
こんなに大勢の集まりだとは知らなかった。
ルウ叔父のきょうだい、こどもたちに孫、甥や姪。
あとで集合写真に写った人数を数えたら35名。
数年ごとにある家族会の半分が出席したことになる。
賑やかなことの好きなひとたちばかりだから、どんな小さな集まりも、数人に声をかけたら数十人集まる慣わしなのだ。
ゲームをしたり、料理をしたり、互いの近況を報告しあったりの二日間。
グレープリーブズ、ハマス、キビ、キビネヤ、茄子とひき肉パインナッツのキャセロール、サラダ、ヴァクラヴァなどの御馳走にバースディケーキ。
敬愛しているゲイル伯母から、茄子のキャセロールを習った。
これはいままで知らなかった一品で、こればかり食べたいほどにおいしい。
ゲイル伯母は初めて会ったときからわたしのアイドルで、会うたびにうれしさのあまり緊張してドキマキする。
見つめられると、もうどうしていいのかわからない。
一緒に料理しているときはわたしも平静でいられる。
ずっとまえ、ジョン伯父の存命中、彼女のところでクリスマスを過ごしたとき、麻雀を習ったけれどそれから遊ぶこともなくて忘れてしまったから、今回また習いたかったけれど、麻雀セットを持って来てと頼まなかったし、そんな時間の余裕もなかった。
ルウ叔父は嬉しそうだったけれど、以前のような元気はなくて、チェスにつきあうほかはただ一族を眺めて微笑んでいた。
90歳だもの。
疲れるだろう。
43歳になるブライアンは始終笑っていてみなを安心させていた。
ブラッドが逝ってから、まわりがどんなにブライアンのことを心配しているかを知っていて、そんな周りを慰めることでブラッドを弔ってきた。
連れてくると楽しみにしていたガールフレンドは、彼女の祖父が亡くなって、残念ながら来れなかった。
義母のボーイフレンドはおとなしい紳士で、賑やかな義母の良い相棒らしく微笑ましい。
夜はわたしたちの借家にもどってひとしきりジェスチャーゲームをして遊んだり、お喋りをした。
みんな歳をとったね、ああ、僕たちもそうなんだよね、と笑った。
ルウ叔父に初めて会ったのは、38年前のことだから、当時の彼はいまのわたしより若かったのだ。
義母もゲイル伯母もみんないまのわたしよりも若かった。
あのころのわたしはいまのブライアンよりも若かった。
そんな他愛のないことが不思議である。
たった2日のことだったけれど、楽しかった。
コロラドに帰って、飛行場から見えるのは遠くにある山脈の雪帽子と、近くに見えるのは枯れた樹々ばかりで、フロリダでの鮮やかな数日が夢みたいだけど、わたしの家族の延長を確認して、みなに抱かれた余韻があった。
またね、と言いながら、別れの挨拶は延々と続いた。
そんなふうに別れを惜しんで飛行機に乗りそびれた前科者は多い。
by ymomen
| 2025-03-20 02:19
| 家族
|
Trackback
|
Comments(6)
出不精はたんなる杞憂。ルウ叔父さんの90歳の祝い、楽しまれた様子が伝わりました。90歳の誕生日、自分に当てはめると???
凄いなぁ。
凄いなぁ。
1
momenさん、おかえりなさい!
momenさんのところは大家族ですね。 和やかで楽しそうな雰囲気だし 男性陣が皆さん似ているように見えます。
ルウ叔父様の90歳のお祝い、おめでとうございます!! 叔父様、みんなに祝ってもらって嬉しかったでしょうね。
私の方も先週末に義母の86歳のお祝いをしました。うちの場合は市内にいる4人だけでのお祝いですが、やはり義母も 今では外出というとドクターの予約くらいのようです。私の編んだショールを抱きしめて、柔らかいと満足気でした。
ゲイル叔母様譲りの茄子のキャセロール、楽しみにしています!
momenさんのところは大家族ですね。 和やかで楽しそうな雰囲気だし 男性陣が皆さん似ているように見えます。
ルウ叔父様の90歳のお祝い、おめでとうございます!! 叔父様、みんなに祝ってもらって嬉しかったでしょうね。
私の方も先週末に義母の86歳のお祝いをしました。うちの場合は市内にいる4人だけでのお祝いですが、やはり義母も 今では外出というとドクターの予約くらいのようです。私の編んだショールを抱きしめて、柔らかいと満足気でした。
ゲイル叔母様譲りの茄子のキャセロール、楽しみにしています!
オイカワさんも、90歳は余裕ですよ。
それまでにはお目にかかりたいです。
旅行するたび、ああ楽しかった、もっと出かけたい、と思うのに、またしばらくすると、どこにも行きたくないモードになるのです 笑。
それまでにはお目にかかりたいです。
旅行するたび、ああ楽しかった、もっと出かけたい、と思うのに、またしばらくすると、どこにも行きたくないモードになるのです 笑。
Ziggyさん
ショール、お義母さまに喜ばれて良かったです。
わたしの義母は来月89歳になります。
元気で元気で、いつもどこかに行きたい人です。
電話すると、いまカードで遊んでいるからあとでかけなおす、とじっとしていません。
それが元気の秘訣なのかもしれません。
似ているかしら?
夫のきょうだいが歩いているのを後ろからみたら歩き方も体形もそっくりです。
4人のうちひとりはスリムで体形は違うけど、歩き方はそっくりなんですよ。
ショール、お義母さまに喜ばれて良かったです。
わたしの義母は来月89歳になります。
元気で元気で、いつもどこかに行きたい人です。
電話すると、いまカードで遊んでいるからあとでかけなおす、とじっとしていません。
それが元気の秘訣なのかもしれません。
似ているかしら?
夫のきょうだいが歩いているのを後ろからみたら歩き方も体形もそっくりです。
4人のうちひとりはスリムで体形は違うけど、歩き方はそっくりなんですよ。
こんにちは。
まぁ、35人も勢揃いとは素晴らしいです。昨年日本へ帰った時、姉とその子供と孫たちが集まりましたが、21人でした。それでもすごいと思いました。連れ合いできたのは、姉の夫、姪の夫、娘の夫の3人でした。甥たちのお嫁さんには会ったことがありません。
その姉の夫が去年はすごく元気だったのに、最近になって一人でお風呂に入れなくなったと聞き、びっくりしました。まだ83歳です。
80歳を超えると、いつどうなるか分からないのかも、できる時にできることをせねば、と思いました。
まぁ、35人も勢揃いとは素晴らしいです。昨年日本へ帰った時、姉とその子供と孫たちが集まりましたが、21人でした。それでもすごいと思いました。連れ合いできたのは、姉の夫、姪の夫、娘の夫の3人でした。甥たちのお嫁さんには会ったことがありません。
その姉の夫が去年はすごく元気だったのに、最近になって一人でお風呂に入れなくなったと聞き、びっくりしました。まだ83歳です。
80歳を超えると、いつどうなるか分からないのかも、できる時にできることをせねば、と思いました。
mchappyさん
義母のきょうだいは10人で、仲が良くてなにかと集っています。
義父のほうはたったふたりで、おとなしいものでした。
わたし自身の日本の親類も連絡をとるのは少ないので、夫の親族のつきあいに感心します。
義母きょうだいはみな高齢ですからもう旅行はできないという叔母もいます。
夫のいとこにあたる世代にも、つれあいが亡くなったり、離婚ということもあります。
こうして集まるのは、誰か実行に移すまめなひとがいるからで、そういうひとに感謝しています。
ルウ叔父も昨年10月に会った時よりも元気がないようでした。
わたしも動けるうちに動いておかないと、と思います。
義母のきょうだいは10人で、仲が良くてなにかと集っています。
義父のほうはたったふたりで、おとなしいものでした。
わたし自身の日本の親類も連絡をとるのは少ないので、夫の親族のつきあいに感心します。
義母きょうだいはみな高齢ですからもう旅行はできないという叔母もいます。
夫のいとこにあたる世代にも、つれあいが亡くなったり、離婚ということもあります。
こうして集まるのは、誰か実行に移すまめなひとがいるからで、そういうひとに感謝しています。
ルウ叔父も昨年10月に会った時よりも元気がないようでした。
わたしも動けるうちに動いておかないと、と思います。



