2024年 06月 27日
お岩さん |

ジムから帰宅するとどうせシャワーに入るのだから、と庭仕事をいくらかする。
すでに汗をかいているせいか、たちまち蚊にたかられる。
あちこち、頬骨のあたりも刺されて、作業をしているうちにそこが固く腫れてきて熱を持つのがわかるほどで、これはお岩さんの形相になっているかと、やっと家の中にはいって鏡を見たら、想像ほどはひどくないけれど、500円玉くらいには赤く腫れている。
口腔や顔の傷は、実際よりも大きく感じるもので、歯医者で口腔麻酔をうたれると唇がふだんの5倍になったのではないかと思う。
すでに虫刺されパッチをからだ中に貼っていて、いくらなんでも顔にアンパンマンを貼ったまま外出するのは憚れる。
それにしても、お岩さんという名前。
怪談の主人公とはいえ、ずいぶん愛想のない名前だ。
そういう時代には珍しい名前でもなかったらしい。
思いめぐらしてみたら、アメリカ男優の名前に”Rock”というひとがいるけど、日本語にしたら岩ではないか。
でもやっぱりどうひねっても、今の時代、女の名前とは思えなくて、検索してみたら、岩という漢字にもうひとつ漢字をくっつけた名前もたくさんあったのは意外であった。
わたしの祖母の名前は”よね”であった。
およねさん、と呼ばれていた。
若かったころの写真の祖母は瓜実顔のたいへんな美人であった。
呉服屋の番頭をしていた祖父は、客が廣吉さんでないと、というくらい女性客に人気があったそうで、そんな結婚をした祖母はずいぶん泣かされたそうだが、わたしが馴染んだころの祖母はどっしりしていて、祖父のほうが小さくなっていた。
父は何の話をするのも上手であったが、怪談話も上手かった。
夏の早朝、通りのこどもたちのラジオ体操に父が引率して、それが終わると、父がみんなに怪談をして聴かせた。こどもたちは身じろぎもしないで神妙に、怖がりながらもおしまいまで聴いていた。
昭和のむかしには紙芝居をして廻るひとがいたそうだが、残念ながらわたしはその時代のあとに生まれた。
しかし、父の怪談話はそれに近かったようである。
その話のなかに”四谷怪談”も”耳なし芳一”もあって、何度訊いても怖かった。
父の怪談話を聴くと、あたりの気温が数度下がった錯覚があるほどだった。
結婚してすぐにブラッドとブライアンを預かったのは、彼らがミドルスクールに入学したときだったから、13歳のころ。
当時住んでいたデンヴァー郊外の住宅地は袋小路になっていて、同じ年の少年がそこにすでにふたりいたから、毎日つるんで下校するなり、路上ホッケーをしたり、週になんども互いの家に泊まって遊んだ。
うちに来ると、コンクリート張りの地下室で、電灯もつけないで懐中電灯だけで彼らは車座りになって、わたしに日本の怪談をねだった。
わたしなりに英語に訳しながら話したら、案外怖がって身をのりだして訊いていた。
映画”Stand by Me"の少年らのように、こどもからティーンへ移行する、あの魔法のような年頃であった。
by ymomen
| 2024-06-27 01:29
| アメリカの季節
|
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|
Comments(8)
お岩さんになるほどの
虫刺され 経験してます。
足跡👣 残しまーす(🍋檸檬)
虫刺され 経験してます。
足跡👣 残しまーす(🍋檸檬)
1
岩が着く名前は、レイモンド・ラブロックしか
浮かびませんでした。イタリアの俳優です。
昭和46年頃、週1で公園で紙芝居のオジサンが
来ていました。紙芝居が終わると透明な水あめを
半分にしたお箸でたぐり、白くなるまでくるくると巻く。
またその水あめ+梅ジャムを炭酸せんべい、
別名ミルクせんべいで挟み、一枚のミルクせんべいを
わって上に差し込み、うさぎのようにしてました。
私は複数の炭酸せんべいを半分にして割れた面に
ソースが塗られたのが好きでした。
紙芝居よりこれが楽しみでした。
浮かびませんでした。イタリアの俳優です。
昭和46年頃、週1で公園で紙芝居のオジサンが
来ていました。紙芝居が終わると透明な水あめを
半分にしたお箸でたぐり、白くなるまでくるくると巻く。
またその水あめ+梅ジャムを炭酸せんべい、
別名ミルクせんべいで挟み、一枚のミルクせんべいを
わって上に差し込み、うさぎのようにしてました。
私は複数の炭酸せんべいを半分にして割れた面に
ソースが塗られたのが好きでした。
紙芝居よりこれが楽しみでした。
ソーニャさん
その俳優の名前を知らなくて検索しました。
見覚えのある方ですが、出演作品を観ていません。
Lovelockと綴り、Rockではなくて、鍵のLockなんですね。
誕生日がわたしのを同じで、いつか知るべき人だったのかなあ、と因縁があるように感じました 笑。
ソーニャさんはそんな昭和を体験なさったのですねえ。
わたしが育ったのは田舎でしたから、もともとそんなおじさんもいなかったのかもしれません。
”三丁目の夕日”からそんなことを知りました。
大好きな漫画本です。
炭酸せんべいって、温泉せんべいみたいなものなんでしょうか。ソースとはとんかつソースですかねえ。せんべいがソースで湿ってしまいませんか。
生家の通りにふたりのおばあさんが商う駄菓子屋がありましたが、それはありませんでした。
もしかしたら、東京ならではのものでしょうか。
その俳優の名前を知らなくて検索しました。
見覚えのある方ですが、出演作品を観ていません。
Lovelockと綴り、Rockではなくて、鍵のLockなんですね。
誕生日がわたしのを同じで、いつか知るべき人だったのかなあ、と因縁があるように感じました 笑。
ソーニャさんはそんな昭和を体験なさったのですねえ。
わたしが育ったのは田舎でしたから、もともとそんなおじさんもいなかったのかもしれません。
”三丁目の夕日”からそんなことを知りました。
大好きな漫画本です。
炭酸せんべいって、温泉せんべいみたいなものなんでしょうか。ソースとはとんかつソースですかねえ。せんべいがソースで湿ってしまいませんか。
生家の通りにふたりのおばあさんが商う駄菓子屋がありましたが、それはありませんでした。
もしかしたら、東京ならではのものでしょうか。
oliveさん
そうでしたか。
梶井基次郎の時代の檸檬への憧れのようなものがわかります。
わたしの故郷はかぼすの産地で、出荷規格に合わないものを安く市民が買えたので、いつもふんだんにありましたが、洋菓子のレシピにレモンとあるのにかぼすでは別物になるのが悲しかったです 笑
ですから、わたしにも檸檬に対する特別な思いがありました。
いまはかぼすを恋しがっていますけど。
ソーニャさんともご縁がおありなのですね。
そうでしたか。
梶井基次郎の時代の檸檬への憧れのようなものがわかります。
わたしの故郷はかぼすの産地で、出荷規格に合わないものを安く市民が買えたので、いつもふんだんにありましたが、洋菓子のレシピにレモンとあるのにかぼすでは別物になるのが悲しかったです 笑
ですから、わたしにも檸檬に対する特別な思いがありました。
いまはかぼすを恋しがっていますけど。
ソーニャさんともご縁がおありなのですね。
ソースせんべいの写真を見つけました。
炭酸せんべい、ミルクせんべいと同じです。
https://rocketnews24.com/2014/05/26/445351
いつの頃やら、このせんべいにソース付を入れた袋が出回りました。
炭酸せんべい、ミルクせんべいと同じです。
https://rocketnews24.com/2014/05/26/445351
いつの頃やら、このせんべいにソース付を入れた袋が出回りました。
ソーニャさん
サイトを拝見しました。
おもしろいなあ。
2014年の記録のようですが、いまも売られているのでしょうか。
やはり東京のものなのですね。
日本の祭りで売られている食べ物も総じて独特ですね。
種類もあるし。
こちらではローストした七面鳥の足とか、ファンネルケーキというドーナッツとかです。
日本はカリフォルニア州ほどの大きさに過ぎないのに、各地独特のたべものがあっておもしろいと思います。
だからどこへ行っても土産になるものがあるのかもしれないですね。
サイトを拝見しました。
おもしろいなあ。
2014年の記録のようですが、いまも売られているのでしょうか。
やはり東京のものなのですね。
日本の祭りで売られている食べ物も総じて独特ですね。
種類もあるし。
こちらではローストした七面鳥の足とか、ファンネルケーキというドーナッツとかです。
日本はカリフォルニア州ほどの大きさに過ぎないのに、各地独特のたべものがあっておもしろいと思います。
だからどこへ行っても土産になるものがあるのかもしれないですね。

