2024年 05月 12日
最高のサンドイッチ |
こどもたちがうんと幼かったころ、スイスに行った。
当時夫がモジュラーホームの事業をしていて、取引先の招きであった。
ブライアンもついてきた。
みあはまだ学齢に満たなくて、あきらは歩くようになったくらいだった。
そういう年齢だからスイスで午後二時あたりになると、眠ってしまうので、乳母車にあきらは眠り、みあは夫かブライアンが抱いていた。
乳母車にみあを乗せ、みあに抱かせてあきらを乗せて石畳を押していたら、溝につっかかって、こどもたちが放り出されたことは、いまになるとおかしいけれど、当然こどもたちはびっくりして泣いた。
ルサーンに5泊し、毎日あちこちに電車でインターラーケンやバーンなどへの日帰り旅行をした。
春のまだ寒いときで雨も降ったが、桃色の木蓮の花が満開で、美しい濡れた石の街並みに映えて、それはそれは美しく、あんな素晴らしい旅は前にも後にもない。
あちこちで美味しいものをいただいたのに、いちばんおいしかった、また食べたいと願うのは、駅で売られていた温かいサンドイッチだ。
なんということはない、ありふれた姿だし、凝ったものでも、珍しいものが挟まっているのでもない。
レタスやトマトなどもなし。
もうすこし愛想があってもいいのではないかといいたいほどである。
バターを塗ったバゲットにハムと白いチーズが挟まったもので、毎朝駅でこれを買った。
ある朝、電車に乗り込んだのに、こどもたちとわたしを電車のなかに残して夫とブライアンはサンドイッチを買いに行き、戻ってくるまえに発車するのではないかとはらはらした。
ホテルで毎朝焼きたてのめくるめく種類のおいしいパン、ハム、チーズ、卵、果物の朝食を摂ったばかりなのに、駅に着けば、あのサンドイッチを買わないと気がすまないほどおいしかった。
挟まっているものは、ハムとチーズだけなのに、どうしてあんなにおいしかったのか。
それぞれの素材がよかったのはもちろん、パンがすばらしかったのか。
旅そのものが極上だったから、過ぎた年月がこのサンドイッチのおいしさをそれ以上においしかったと記憶しているのか。
ここで買う材料で作ってみる。
白いチーズは何のチーズだったのか。
ハヴァティを使った。
プロヴォロンでもいいと思う。
買った翌日のバゲットは、ちょっとだけ炙る。
バゲットは、窯から出てから数時間にしか食べる価値がないと読んだことがあるが、ここではそんな贅沢なことは言っていられない。
きのうの朝、夫に持たせたら、2時間後に電話がかかってきて、もうひとつ食べたい、15分後に寄るというほどだから、スイスで食べたあのサンドイッチよりもおいしいかと訊いたら、あれほどではないけれど、かなりおいしいと言った。
あの旅をもう一度そっくり同じに再現できるものなら、叶えたい。
あきらもみあも年少で、ほとんど記憶がないのを残念がっている。
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昨夜ナゲッツはミネソタに勝つ。
一勝二敗。
今夜はアヴァランチ。
二夜前にはダラスに負けた。
by ymomen
| 2024-05-12 00:48
| 食
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