2023年 11月 28日
Black Fridayの誘惑 |
先日地元のショッピングモールに車が突っ込んで、爆弾(古い言い方だ)を乗せているという脅しに、一帯が避難するという騒ぎがあって、それを知ったひとが夫に、奥さんはモールにいたのでは、と心配くださったそうだが、夫は、わたしが全くモールに行かないのを知っている。
わたしが地元で買い物するのは、食料調達するマーケット二、三軒に限られていて、あと寄るのはスリフトストア、クラフトストアに限られている。
あとは、オンラインでここでは見つかりにくいものを注文する。
感謝祭以前から、Black Fridayのセールのメイルを着信していた。
テレビなどの大きな買い物は知らないが、わたしが買いたがるような小物がそれほど安価になっているかというと、そうでもないのではないかと、毎年この時期に特別なにを買い込むこともない。
それでも夥しいメイルや、巷での買い物の話を聞くと、わたしも買い物するべきかとそわそわしてくる。
母がまだ自宅で生活していたころ、もう要るものは何もない、食べるものだけ、と言うわりには、健康のためのサプリメントやら、いろいろを買い込んでいた。
この春、それらの処分もしたから、自分もこうなってはいけないと心底思う。
こどもたちが巣立って夫婦ふたりになり、居を畳んでひとまわり小さな住まいへ移転する友人やブログでの実談を学びながら、いよいよ思いは深刻になる。
ニュースで聞くには、このホリデイシーズンにアメリカ国民が散在する金額は史上最額になると言う。
どうしてそんな予想ができるのかわからない。
経済が低迷しているというのに、どうしてなのか。
金利が高くて家が売れないというのに、どういうことか。
外食をしないから、食材の出費はしかたないと納得している。
夫婦間では誕生日、結婚記念日、クリスマスに贈り物を交換する習慣はない。
互いにどうしても欲しいものがあるときには、買っている。
かつて、誕生日になると義弟が夫に、なにをもらったの、と訊くのに、わたしを庇うために作り話をしていた。
ありのままを言えばいいじゃないの、と言い続けた。
ときに旅行したり、互いに健康でいることを確認したり、こどもたちが帰ってくることがじゅうぶんの”おくりもの”だ。
ものを買わないことさえが、”おくりもの”である場合も、わたしたちの結婚生活にはあった。
こうして綴るうち、このホリデイ・シーズンには出かけないことだし、こどもたちが欲しがるものがあれば考えるが、そのほかには不要な買い物は慎みたいという思いが強くなった。
それでもあるサイトで布を物色していて、確かにふだんよりもかなり安価なのだ。
欲しいなあ、でもじゅうぶんなストックもあるしなあ、スリフトでまた見つけることもありそうだしなあ、と思いめぐらせるうちに、セールが終わってしまって、カートに入れたものの総額が3倍に跳ね上がってしまった。
この値段はあと残り数時間という表示があったのに気がついていたんだけど。
でもまた月曜日のサイバーセールという触れ込みで、再度誘惑されたらどうしよう。
案の定、もうサイバーセールのメイルが数通あった。
目当てのサイトを開けてみたら、ブラックフライデーほどの値段にはもどってなくて、落胆しても、やっと諦めがついた。
本音の本音は、そんなに潔くなくて、ちょっと未練があって、もう一度カートをクリックして、その総額を確かめている自分がいる。
値段がまた跳ね上がったから、それが惜しくて欲しいと思っているだけなのかもしれない。
みっともない。
あきらが大学に戻る日、ジムに出かけて、花束を抱えて戻ってきた。
涙が出そうになった。
ほんとうは切り花は好きじゃない。
どうせなら根っこのあるものを庭に植えたい。
そうすれば、ずっとそれは生きているから。
そういうわたしを知っているから、夫はわたしに花束を買わない。
でも今回ばかりは、野暮なことは言わないで、素直にありがたく受け取った。
わたしがいまだにコーヒーを、フィルター式にお湯を薬缶から注ぐやり方で淹れているのを見ていて、コーヒーメーカーを欲しいのではないかと勘繰っている。
クリスマスの贈り物を思いめぐらしているのだ。
台所のキャビネットはもういっぱい。
もうなにも増やしたくない。
いまのコーヒーの淹れ方で満足しているから(ほんとうに)、どんなコーヒーメーカーも、どんな便利な台所用品も欲しくないと明確に表明しておいた。
by ymomen
| 2023-11-28 00:49
| アメリカの季節 秋
|
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Comments(5)
あぁ、私ももめんさんと同じだと笑ってしましました。
私は貴金属類やブランド物は苦手で、クリスマスや誕生日プレゼントに苦労していた主人(笑) 最近はやっと理解したのかラッキーと思っているのか、記念日などはスルーです。 欲しいもの、必要なものはその時々で買ってしまうので、いざクリスマスプレゼント、と言われて不要なものを買われても困りますよね。
家族が皆健康で幸せなのが一番のプレゼントですね。
私は貴金属類やブランド物は苦手で、クリスマスや誕生日プレゼントに苦労していた主人(笑) 最近はやっと理解したのかラッキーと思っているのか、記念日などはスルーです。 欲しいもの、必要なものはその時々で買ってしまうので、いざクリスマスプレゼント、と言われて不要なものを買われても困りますよね。
家族が皆健康で幸せなのが一番のプレゼントですね。
1
本当におっしゃる通り!!!と身を乗り出して拝見しました。
必要なものは定価でも買うし、要らないものはセールでも買わない。
子供たちにも夫にも、何かプレゼントしてくれるなら「消えモノ」で、と伝えています。主に食べ物ですけども。そうしたら、食べたことによって自分になるわけですし(笑)。
若いころは物欲まみれで、最初からこうだったわけではありません。紆余曲折を経て、やっと今って感じです。
>ものを買わないことさえが”おくりもの”
って、とても素敵。心にしっかり( ..)φメモメモしました。
必要なものは定価でも買うし、要らないものはセールでも買わない。
子供たちにも夫にも、何かプレゼントしてくれるなら「消えモノ」で、と伝えています。主に食べ物ですけども。そうしたら、食べたことによって自分になるわけですし(笑)。
若いころは物欲まみれで、最初からこうだったわけではありません。紆余曲折を経て、やっと今って感じです。
>ものを買わないことさえが”おくりもの”
って、とても素敵。心にしっかり( ..)φメモメモしました。
meekさん
わたしたちのような妻を持った夫は運がいいと思ってほしい 笑
ブランドのバッグや靴、アクセサリーなどをそういう記念日以外にも要求する妻たちを知っているから。
一応、夫に、わたしがスリフトストアばかりに行くのって、恥ずかしい?と訊いたら、全然!と笑っていました。
Meekさんの弱点は毛糸ですね 笑
わたしたちのような妻を持った夫は運がいいと思ってほしい 笑
ブランドのバッグや靴、アクセサリーなどをそういう記念日以外にも要求する妻たちを知っているから。
一応、夫に、わたしがスリフトストアばかりに行くのって、恥ずかしい?と訊いたら、全然!と笑っていました。
Meekさんの弱点は毛糸ですね 笑
ななみんさん、
定価でものを買ったのっていつだったか覚えてないくらい、定価では買わなくなりました 笑。
どうしても欲しいものができると、ほんとに欲しいか、どうしても欲しいか、と悩んでいると、そのうちセールになって、これ以下には落ちないだろうというところで買ってますね ははは。
わたしも若かったころに買ったもので後悔しているもの、あります。あのころ、なんでそんなに欲張ってたのか。
この国にスーツケースひとつでやって来たのに、いまこれだけのものを所有しているのが恥ずかしい。
定価でものを買ったのっていつだったか覚えてないくらい、定価では買わなくなりました 笑。
どうしても欲しいものができると、ほんとに欲しいか、どうしても欲しいか、と悩んでいると、そのうちセールになって、これ以下には落ちないだろうというところで買ってますね ははは。
わたしも若かったころに買ったもので後悔しているもの、あります。あのころ、なんでそんなに欲張ってたのか。
この国にスーツケースひとつでやって来たのに、いまこれだけのものを所有しているのが恥ずかしい。


