2023年 04月 05日
31 Rue Cambon |
Chanel
31 Rue Cambon
ココ・シャネル、オリジナルのブティークの住所が名前の香水。
このフレグランスとわたしのつきあいは、妙だ。
あるおかしな動機で、この200mlという大きな瓶がわたしのものになった。
わたしにとって、31Rue Cambonは、Ghost、だった。
おばけ。
身につけてみると、自分ではまったく匂えないのだ。
ほかのフレグランスを嗅げるのに、これだけは薫りがないようだった。
でも、まわりは、すてきな匂いだと褒める。
ひとの反応があっても、自分で匂えないのはつまらないから、使わなくなった。
何ねんも経ってから、使ってみたら、匂う。
どういうことだろう。
トップノート:黒胡椒、ベルガモット、緑葉
ミドルノート:菖蒲、カナンガ、薔薇
ベースノート:パチュウリ、ラブダナム、木
深い森の奥。
木々がうっそうとしているから、ほの暗い。
湿った大木には苔が覆っている。
アンバーの甘さに、きりりとした針葉樹の苦さもある。
ベルベットのような花弁からこぼれる、とろりとした蜜も薫る。
遠い空から一筋の光が射していている苔生した地面を、青々と柔らかい草が苔と共存している。
ヒトや動性性の要素のない香りなのに、肌に馴染むと、同化して、だから、自分では薫りを感じなかったのかもしれない。
森林の奥に住む獣が、その精気を吸い込んだらこういう同化があるのかもしれない。
この琥珀色の水がわたしのものになってしばらく経つが、この匂いがわたしのなかに潜んだのは、もっともっと前のようでもある。
また少し耳の後ろや手首にひと吹きして就寝すると、安心して眠れる。
まとう香水に迷うときは、31 Rue Cambon.
自分の源、または素にいちばん近く、つけていてもそれを意識するのを忘れるくらい馴染む薫りだから。
by ymomen
| 2023-04-05 01:54
| 香り
|
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Comments(2)
ymomen さんの香水愛を読むと全部欲しくなってしまいます。
私は子どもや親しい人にメロンやキュウリ、スイカのようなウリの匂いがもともとすると言われていて、一時友人からもらったグリーンティをつけていました。今はプワゾンを気が向いたときにつけます。プワゾンは袖口の残り香が一等好きです。
私は子どもや親しい人にメロンやキュウリ、スイカのようなウリの匂いがもともとすると言われていて、一時友人からもらったグリーンティをつけていました。今はプワゾンを気が向いたときにつけます。プワゾンは袖口の残り香が一等好きです。
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> akitagurasiさん
わあ、おもしろい。メロン、キュウリ、スイカのノートのフレグランス、確かにあります。
袖口から薫るのって、わかります。
セーターを着るときに、首を通すときにもそう思います。
わたしにとって特別の香水はまだまだあり、プワゾンについてもいずれは書くかもしれません。
わあ、おもしろい。メロン、キュウリ、スイカのノートのフレグランス、確かにあります。
袖口から薫るのって、わかります。
セーターを着るときに、首を通すときにもそう思います。
わたしにとって特別の香水はまだまだあり、プワゾンについてもいずれは書くかもしれません。


