Tucker Carlson

Fox News.

夕刻６時、Tucker Carlsonの報道番組を観る。

その時刻に観れなければ、DVRで観る。

事実に加えて彼の見解を述べるから、ニュースとは呼べないらしい。

彼の番組に嘘はない。

いまのアメリカでいちばん狙われている人物といえるだろう。

現政府の多くからもほかのネットワークからも、敵視されている。

リベラル派と保守派に大きく分かれてしまったこんにちのアメリカでは、Foxがただひとつの保守派のチャンネルだ。

わたしたちのような一般の者でさえ、信条を自由に発言するのが容易ではない。

地位や名声のあるひとびとは、彼らの存在そのものが関わる組織に影響をもたらすせいだろう、なおのことだ。

それでも、鳴りを潜めていたそれらのひとびとが、少しづつタッカーの番組に出て、発言するようになってきた。

彼の番組に出たからといって、リベラル派から責められることもある。

タッカーは戦っている。

真相を明るみに出して、不正や汚職を暴き、罪を着せられた者を救済しようとしている。

アメリカ各地で起きている、不祥事にも耳を傾け、そういうことを視聴者にも聴かせている。

あたりまえの法が通用しなくなったアメリカを諦めないで、糾弾し続けて、戦っている。

同じ問題を繰り返して攻撃しているように見えることもあるが、新たな事実や動きに合わせて状況が変化するし、それをしつこく追い続けなければ、解決しないことばかりだ。

一度表面化しただけでは、都合の悪い側に力でもみ消される。

いまアメリカを表面だけでみつめる限りは、リベラル派がこの国を牛耳っているかのようだ。

そうなのだろうか。

保守派の意見も声もキャンセルされる傾向にあって、わたしの住む地域の女性の集まりでも、リベラル派の声ばかりが大きい。

自分の信条を話したいが、こどもたちが生まれてからの長いつきあいの場に政治の話を持ち出して、どうなるのだと思えば、争いになりそうな雲行きがうっとうしくて、沈黙している。

そんなつきあいに価値があるのかとも自問する。

ジムに並ぶ無数のカーディオの機械は、一列に並ぶ大きなテレビスクリーン２０台に面している。

ニュースとスポーツチャンネルを二度繰り返している。

そのなかで、２機のFox Newsが孤立して、ほかのネットワークと戦っている。